コラム記事


(最終更新:2022年09月20日)
会話と対話の違いとは?対話でコミュニケーションを取る方法を解説しますという記事のアイキャッチ画像です

会話と対話の違いとは?対話でコミュニケーションを取る方法を解説

「君は対話でなく会話で会話しているね」そんなことを上司に言われたものの「そもそも会話と対話の違いがわからない…」「対話の必要性とは何か?」と疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか。 今回は、会話と対話の違いを丁寧に解説します。この記事を読んでいただければ、スムーズなコミュニケーションを取るための対話のポイントまで理解できます。

会話と対話の違いとは?

似ているようで似ていない「会話と対話」。

実は会話と対話は、対象物やコミュニケーション方法が大きく異なります。

会話と対話の違いを理解すれば、コミュニケーションが円滑に進みます。

ここからご紹介する会話と対話の違いを理解して、日頃のコミュニケーションに役立てていきましょう。

会話とは?

「会話」は、二人以上で話を進めることです。

私たちは、日常生活のほとんどで会話をしています。

会話の目的は、自分の用件を伝えること。

そのため、さまざまな場面で会話が成り立ちます。

例えば、スーパーのスタッフに探し物を聞く時や、職場の上司に電話をかけて商談内容を確認する場面です。

このように会話は、一方的に物を尋ねる商談でも、上司に電話で確認を取る情報伝達でも当てはまるのが特徴です。

対話とは?

「対話」は会話の中のひとつです。

会話との大きな違いはコミュニケーションをする人数です。

前述したように会話は一人や二人以上・大人数でも成り立ちます。

しかし、対話は二人でないと成り立ちません。

対話はあくまでも、二人でお互いに向き合って話すことを指します。

また、対話はどちらか一方のコミュニケーションではありません。

お互いの意見を受け入れることを目的としています。

対話ではコミュニケーションの中で、積極的に自分の意見や立場を変えることが求められるのが特徴です。

【医師監修】対話とは?今、対話が必要とされている理由を解説します

【状況別】会話と対話の違い

ここからは、状況別に「会話と対話の違い」を解説します。

議論や英語を話す時において、会話と対話のとらえ方は変わるのでしょうか。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

議論における会話と対話の違い

議論における対話は、「最終的に利害の問題に到達しているか」で対話か会話かに分けられます。

立教大学文学部の河野哲也教授は、「企業活動において、事業の利益について話し合うのであれば対話ではない。しかし、企業ができる社会貢献や正・不正などの善悪を越えた議題であれば対話と呼べる。」と述べています。

英語話者における会話と対話の違い

英語で会話は、「conversation」と言います。

verseは「方向性を変える」tionは「すること」の意味です。

verseとtitonのそれぞれの意味を深堀りしてみると、「方向性を変える」→「色んな方向に進む」→「ある事柄に向かって行ったり来たりする」→「人との会話を通して事柄を変える」などの意味として読み取れます。

このように英語話者にとって会話は、ざっくばらんな内容を相手とのコミュニケーションを通して弾ませるイメージがあります。

また、英語話者が会話としてイメージする場面は、日本語と同様軽いトークです。

親同士の井戸端会議も会話としてイメージされます。

井戸端会議を例に取ると、「どこどこの○○ちゃんがね」のように意見よりも事実を述べていますね。

会話においては、結論を求めない点が特徴です。

一方、対話は英語で「dialogue」。diは「2」また「分離・二重」の意味があります。

logは「言葉」を示します。そのため「dialogue」は「2つの異なる立場同士が互いに言葉をかわす」イメージです。

立場の異なる2人が言葉を交わす「対話」では、思考が重視されます。

英語表現でも、対話では、ときには対立も含まれます。

そして、最終的に対話では、お互いが理解し合う到達点を目指すのです。

そのため、英語話者は商談や職場の上司との打ち合わせの場面で「dialogue」を使います。

対話の重要性とは?

会話と対話を比較すると、多くの場面で対話が求められるのをご存知でしょうか。

では、なぜ会話よりも対話が重要視されるのでしょう。

対話の重要性が理解できると、対話に深みが出てきます。

ここからは、対話の重要性を解説します。

1. それぞれ育った環境や文化が異なるため

私たちは人それぞれ育った環境や文化が異なります。

育った環境や文化は、無意識のうちにあなたの自我や考え方を作っています。

無意識のうちに芽生えた自我や意見があると、対話の機会を設けないと気づけないことも。

また、自分の当たり前を気づかぬうちに相手に押し付けてしまうこともあるでしょう。

しかし、会話ではなく対話をすれば、お互いのバックグランドを知ることができます。

2. チームの共通理解を深めるため

チームの共通理解を深められるのは、対話の重要性のひとつ。

対話は、お互いに自分の意見を表明した上で、相手に寄り添い意見や立場を変えていきます。

そのため、自分だけでなくチームの理解が深まるのです。

また、対話では上司や部下関係なく対等な立ち位置で、共通理解を深めることができます。

普段は立場を気にして本音で話せていなかった関係でも、対話を通して理解が深まることも大いにあるでしょう。

3. 自分の価値観の変化に気づくため

人の価値観は、知らず知らずのうちに変化します。

しかし、忙しい日々の中では気づきにくいもの。

自分自身のことをわかっていないのに、他人の価値観や意見の受け入れはできませんよね。

対話を通して自分の意見を言語化することで、今の自分の価値観を見つめることができます。

対話でスムーズなコミュニケーションを取るポイント5つ

ここからは、対話でスムーズなコミュニケーションを取るポイントを5つ解説します。

対話が苦手な人でも、ポイントを押さえるだけで、コミュニケーション力が格段に上がります。

少しずつでも対話のポイントを日常的に取り入れてみてくださいね。

1. まずは会話を大切にする

対話をする前に、会話がなくては相手への理解が深まりません。

対話の前に、会話を通して日常的に趣味や自分自身について共有し、心理的安全性を確保することが大切です。

心理的安全性が確保できれば、本来の対話から逸れてしまう可能性はありません。

対話をする前に、まずは日頃の会話の回数を増やしてみると良いでしょう。

結論を求めない

対話はあくまで、自分と異なる価値観や意見を受け入れることを目的としています。

お互いに意見を表明し寄り添う姿勢は取りますが、大事なのは結論を出すことではありません。

また対話においては結果を求めない方が、実りある時間が過ごせると複数の学者が提唱しています。

例えば、千葉大学大学院 人文社会科学研究科 小林正弥教授は、「例え、会議で結論が出なくても真剣な対話をした方が有意義な時間を過ごせる」と述べています。

2. 対話のすべてに集中しない

対話のすべてに集中しないことも、スムーズなコミュニケーションを取る上で重要なポイントです。

なぜなら対話の中では、相手の意見にすべて同調する必要はないからです。

異なる意見に理解は示すものの、無理に同調はしなくて良いです。

聞き流しながら、どこに同調して、どこを聞き流すか。自分の集中力をコントロールしながら対話しましょう。

しかし、集中力をコントロールするのは誰にとっても至難の技です。

1対1だけでなく多人数での対話トレーニングや、隙間時間に自分の対話を振り返ってみるなど、日頃からトレーニングを入れることが大切です。

3. 偏見の目を持たない

対話で相手の意見を素直に受け入れるために、偏見の目を持たないことは重要です。

自分が根底に持っている価値観や先入観に支配されてしまうと、相手が大切にしている価値観があなたに届きません。

まずは、価値観の相違を認め、自分の価値判断をひとまず脇に置いてみましょう。

4. 無知の気持ちを持つ

対話でスムーズなコミュニケーションを取るなら、無知の気持ちを持つことも大切。

人は誰でも、すでに周知の事実や相手よりも深い知識があると、真剣に話を聞けなくなります。

また、自分の心の中だけで思い込みや早とちりをして、相手との間に相違が起こることも。

そのため、たとえ知っている内容でも、無知の気持ちを持つことは大切です。

5. 対面のコミュニケーションを心がける

対面のコミュニケーションは、オンラインでのコミュニケーションよりもスムーズに進みます。

IT技術の発達で、人に直接会って対話しなくても用件が済むようになった現代。

しかし、チームとして仕事や物事を回していく中で、対面のコミュニケーションを通さないと通じないことは非常に多いです。

また対面のコミュニケーションでは、さまざまなメリットがあります。

相手の絶妙な表情や雰囲気を読み取れるため誤解が生まれにくいでしょう。

その場で共有した空間から、予期せぬアイデアが生まれるなどがあります。

また何より、対面のコミュニケーションを多く持つと、チームが活性化していきます。

このようにスムーズな対話を作り出すために、チーム内では対面のコミュニケーションを心がけることをおすすめします。

対話を心がけて良好な人間関係を構築しましょう!

今回は、会話と対話の違いやスムーズなコミュニケーションを取るための対話のポイントを解説しました。

会話と対話には大きな違いがありますが、実は多くの人が理解できていません。

しかし、会話と対話の違いを理解して実生活に役立てることができれば、コミュニケーションがよりスムーズになることは確かです。

今回ご紹介した対話でスムーズなコミュニケーションを取るコツを押さえて、良好な人間関係を築いていきましょう。

関連記事